研究課題/領域番号 |
20592427
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
柳田 学 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (80379081)
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研究分担者 |
山田 聡 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (40359849)
橋川 智子 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (00362682)
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キーワード | スフィンゴシン-1-リン酸 / 歯肉線維芽細胞 / CD54 |
研究概要 |
S1P濃度は血漿では約190nM、血清では約480nMであり、活性化された血小板より大量のS1Pが産生されることから炎症部位ではさらに高濃度であることが予想される。炎症時、歯肉線維芽細胞は活性化されると細胞表面接着分子であるCD54の発現を誘導する。今年度は歯肉線維芽細胞におけるCD54の発現に及ぼすS1Pの影響を検討した。10microM S1PはP.gingivalis LPSとの共刺激で歯肉線維芽細胞におけるCD54の発現をLPS単独刺激群よりも増強させた。S1Pによって誘導されたCD54発現増強にはどのS1P受容体サブセットが関与しているかを検討するため、歯肉線維芽細胞にS1P受容体サブセット特異的アンタゴニストを30分前処理させた後、S1P 10microMとLPSを共刺激した。S1P受容体サブセット特異的アンタゴニストのうち、S1P2受容体特異的アンタゴニストであるJTEO13で前処理した歯肉線維芽細胞ではS1PとLPSの共刺激によるCD54発現を顕著に抑制した。以上の結果よりS1P刺激によって歯肉線維芽細胞において誘導される CD54発現にはS1P2受容体が関与していることが示唆された。
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