研究課題/領域番号 |
20592441
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
鎌田 愛子 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (50140215)
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研究分担者 |
岡崎 定司 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (80169094)
池尾 隆 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (40159603)
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キーワード | アディポネクチン / 骨芽細胞 / マイクロアレイ / アディポネクチン受容体 / 合成ペプチド |
研究概要 |
脂質代謝関連物質の動向を再生医療へ応用するために、歯周組織に及ぼすアディポサイトカインの影響を遺伝子発現レベルとシグナル伝達から検索した。これまでに、アディポサイトカインの中でもアディポネクチンが骨芽細胞の分化に直接作用することを明らかにし、アディポネクチンの構造の中でも、骨代謝に促進的に作用するドメイン(コラーゲン様ドメイン)と抑制的に働くドメイン(球状ドメイン)の存在を明らかにした。そこで、本年度は、機能ドメインのペプチドを作成し、その作用を検討した。マウスアディポネクチンの一次構造からコラーゲン様機能ドメインのオリゴヌクレオチド配列(AA45-107)を決定し、合成ペプチドcolANを作成した。合成ペプチドの生化学的性状を調べた。この合成ペプチドをマウス前骨芽細胞様細胞に添加し、その遺伝子発現への影響をマイクロアレイで網羅的に検索した。マイクロアレイでの検索結果をクラスター解析し、球状ドメイン添加との発現比率の差異をHeat Mapで明示した。その結果、合成ペプチドはWnt、MAPKなどのシグナル伝達やBMP Familyなどの骨芽細胞分化に関連の深い遺伝子群の発現を上昇させることが明らかになった。さらに、この作用を受容体の発現レベルで解析した。すなわち、AdipoR1、AdipoR2、CDH13をキー遺伝子としたMapを作成し、合成ペプチド添加による発現を検討したところ、AdipoR2に関連するシグナル分子の遺伝子発現に影響が及んでいることが明らかになった。
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