研究課題/領域番号 |
20592452
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
内藤 真理子 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (10378010)
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研究分担者 |
鈴鴨 よしみ 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (60362472)
藤井 航 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教 (50387700)
瀬田 拓 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (60328333)
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キーワード | QOL / 嚥下 / リハビリテーション / 尺度 / 社会医学 / 摂食 |
研究概要 |
平成22年度は、患者および関係者を対象としたインタビュー調査をベースにして作成された、摂食・嚥下障害の主観的評価尺度の暫定版を用いて、パイロット・スタディを実施した。 暫定版尺度には、身体面として「症状」、「疲労」、精神面として「精神的健康」、「日常生活上の負担感」、「あきらめ/適応」、「食の喜び」、「自尊感情」、「恐れ」、社会面として「コミュニケーション」、「社交」の下位尺度を設定した。藤田保健衛生大学関連病院あるいは東北大学病院を受診した、摂食・嚥下障害患者およびその家族44組を対象にパイロット・スタディを実施した。そのうち6組については、質問票回答後に質問項目の理解しやすさやフォーマットの見易さなどについて意見を聴取した。 聴取の結果をふまえて「逆転項目を含めず質問の方向性をそろえる」「専門用語(誤嚥、摂食・嚥下障害)の説明を毎回加える」「ふりがなを振る」「字のフォントを大きくする」などの追加修正を行った。理解しにくい項目や解釈に迷う項目については、より具体的な質問内容に変更した。また、入院の有無や経管栄養の有無による選択項目も当該の下位尺度に含めた。聴き取りによる調査の場合は視覚的なツールも必要であることが推察され、使用段階での検討課題と思われた。 現在の暫定版尺度は95項目で構成されており、パイロット・スタディの結果をもとに30~40項目に絞り込みを行っている。来年度以降、信頼性・妥当性検証のための本調査を進めていく予定である。
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