研究概要 |
[fMRIによる研究] ATR研究所のfMRIを用いて嚥下運動と咀嚼運動に関連した視覚刺激を健常被験者に提示した時の脳野の賦活を検討した。その結果、ミラーニューロンシステムで賦活することが証明されている視覚野、ブローカ野、運動野の活動が認められた。現在、視覚刺激の種類による比較を行い違いについて検討している。 「脳磁図による研究」 東京歯科大学・口腔科学センターの脳磁図を用いて健常被験者に嚥下運動に関連した視覚・聴覚刺激を行なったときの脳皮質活動を検討した。その結果、嚥下運動に関連した視覚・聴覚刺激が提示される前に聴覚野の活動が推定された。現在賦活部位の詳細な検討を行っている。また今回、活動部位の推定方法についても、より正確な信号源推定ができるよう現行の逆問題推定法であるBeamformer法の改良も同時に行っている。 [DSIによる研究] DSIによる賦活皮質問連絡経路の解析については、W. Y. Issac Tsengらの方法を用いて皮質問連絡の抽出を行うこととした。この方法は神経間の交差部位の検出強度が低くなってしまう従来法の欠点が克服されており,より正確な神経走行の解剖学的情報の検出が期待できる。現在、fMRIと脳磁図のデータを用いて本方法による解析プログラムを作成中である。
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