研究課題/領域番号 |
20592481
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
須釜 淳子 金沢大学, 保健学系, 教授 (00203307)
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研究分担者 |
真田 弘美 東京大学, 医学系研究科, 教授 (50143920)
中谷 壽男 金沢大学, 保健学系, 教授 (60198124)
紺家 千津子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (20303282)
大桑 麻由美 金沢大学, 保健学系, 准教授 (30303291)
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キーワード | 看護学 / 細胞・組織 / 病理学 / 動物 |
研究概要 |
今年度は、組織耐久性低下動物モデルとして、無タンパク食にて飼育したラット(低栄養ラット)を使用し、加圧実験を行った、まず、研究者グループが健常ラットを対象に開発した装置と方法が、果たして低栄養ラットに実施可能であるかを検討した。ラット6匹(ウイスター雄)の体重変化は、無タンパク食摂取前340~398gであったが、変更2週間後308~366g、変更4週間後280~328gと全て減少し、創作成時には、164~256gとなった、血清alb値は、エサ変更前4.1~4.8g/dlであったが、創作成時には3.3~3.6g/dlに全て減少した、次に、これらの個体に加圧実験を行った。実験方法は、ラットに麻酔後、右側腹部を電気バリカンにて除毛、右側腹部に腹膜に達する2cmの切開創を電気メスを用いて2本作成し、腹膜下に金属板(幅2cm)を挿入し、ラットを加圧装置に固定、圧迫力8kg・6時間で負荷実験、実験終了後、切開創を1-0絹糸にて縫合、創傷被覆材(ハイドロコローイドドレッシング)にて、右側腹部を保護、ラットを個別のケージに管理した。3匹が加圧終了後11時間、12時間、4日目に死亡した、これら3匹の創作成時の体重は、エサ変更前の50.8~66.7%であった、治癒過程まで観察できた個体は2匹であり、治癒日数は37日、13日と個体差があった、37日と治癒が延長した個体は、創作成時の体重は、エサ変更前の71.8%であった。その後も体重は緩やかに減少し、治癒時には53%となった。創の肉眼的所見は、圧除去直後円形の発赤を認め、1日目に発赤消失し、白色の壊死組織を一部認めた。9日目に白色部がビランし、その後サイズの拡張と創縁との段差を認ある深さとなり、創状態が定常化した。30日以降から創サイズ減少し、35日目に急激に収縮し、37日目に治癒した。
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