研究概要 |
本研究の最終目的は、新人看護師の指導を担当するプリセプター養成を目的とした教育プログラムの開発である。平成20年度の研究目的は、新人看護師の指導を担当するプリセプターのロールモデル行動の解明である。この目的を達成するために、全国調査した「あのようなプリセプターになりたい」というプリセプターのロールモデルを示した行動の自由記述を分析対象としてデータ化した。Berelson,B.の方法論を参考にした「看護教育学における内容分析の手法」を用いて、各プリセプターの自由回答式質問に対する記述全体を1文脈単位、1ロールモデル行動を含むセンテンスを1記録単位とし、記録単位を意味内容の類似性に基づき分類・カテゴリ名を命名した。その結果、プリセプターのロールモデル行動を表す29カテゴリが形成された。現在、「看護教育学における内容分析の手法」に精通している研究分担者からスーパービジョンを受け、分析の適切性を検討している。その後、カテゴリの信頼性確保に向け、カテゴリへの分類の一致率をScott,W.A.の式に基づき算出し、検討する予定である(日本看護科学学会投稿準備中)。 この研究成果は、平成21年度に計画している「プリセプターの教育ニードアセスメントツール」開発のための基盤となる。また、このアセスメントツールを用いてプリセプターの教育ニードを診断し、その結果に基づいて教育プログラムを開発する。このように開発された教育プログラムは、プリセプターの現状に即した教育内容になる。
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