研究概要 |
本研究は,日本の新たな看護教育を受けた看護職が医療の専門職へと自律した転換期にあたる占領期(1945-1951)を視点としている.第2次世界大戦後のGHQ/SCAPが遂行した看護改革の「看護管理政策」の実施過程を解明することを研究課題としている. 平成20年度は,これまで各研究分担者が収集してきたGHQ/SCAP Records ; PHW Sheetsの(1)Memorandum for Records, (2)Weekly Bulletin, (3)Daily Journal文書の分析を進めた. また,新たな史料の調査・収集として,国立国会図書館に所蔵するGHQ/SCAP Records ; PHW SheetsのうちMedical Service Division, Hospital Administration Division,Nursing Affaire DivisionのGHQ文書を新たに調査した.さらに,W.D.Cの"National Archives and Records Administration II"に所蔵する日本未公開・RG554に関する史料を検索し調査・収集してきた. 病院改革のスタートは日本の中央(東京)と地方にModel Hospitalを設定することであった.病院改革に関連するPHW課のスタッフ(Doctor,Public Health Nurse)の1945年-1951年の活動状況を記した"Staff Visits"などから,病院改革の概要を明らかにした.本年度は,病院改革から看護管理政策を論じてみる.これら研究成果は,平成21年開催の看護系学会に発表する.
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