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2010 年度 自己評価報告書

看護技術に伴う有害事象を回避するための指針作成を目指した実証的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 20592495
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 基礎看護学
研究機関岩手県立大学

研究代表者

武田 利明  岩手県立大学, 看護学部, 教授 (40305248)

研究期間 (年度) 2008 – 2011
キーワード看護技術 / 有害事象 / 実証的研究
研究概要

本研究は、看護技術として実施頻度が高く損傷を伴う『抗がん剤の静脈投与』と実施方法について近年問題となっている『グリセリン浣腸』に伴う有害事象を回避するための実証的研究に基づく指針作成を目指すものである。それぞれの研究目標は下記のとおりである。
(1)抗がん剤の静脈注射
抗がん剤の静脈内投与に伴う血管炎や硬結などについてはそのメカニズムが十分解明されていないのが現状である。そこで、実際に臨床における有害事象の内容を明らかにするためにがん看護認定師(岩手医科大学等の研究協力者)の協力を得て詳細に調査する。その内容を受けて、実験的にヒトの病態を再現できる病態動物モデルを確立する。この病態動物モデルを活用し、有害事象の発生機序を検索するとともにそれを回避するための看護技術や投与方法などを明らかにし、有害事象を回避するための知見を得る。さらに、血管外に漏れた場合の有効な対処方法についての研究も実施し、根拠に基づくケア方法について確立する。
(2)グリセリン浣腸(GE)
GEによる有害事象の一つと考えられていた血圧低下については、裏付ける臨床事例はなかったが、研究代表者らのCCUでの調査研究でGEにより血圧低下を引き起こすことが明らかとなった(松田・武田,第6回技術学会:2007)。しかし、その頻度は数%であり、メカニズムについては明らかになっていない。そこで、GEによる血圧低下の病態動物モデルを構築し、その要因を明らかにするとともに、血圧低下を回避するための看護技術を確立する。また、ディスポタイプの50%グリセリンの浸透圧は約20(対生食)であり、直腸粘膜に対する化学的な刺激性を有することが明らかとなった(加賀谷・武田,第6回技術学会:2007)。そこで本研究では、投与量や温度、速度などを検討するとともに、体位に応じたGE実施方法に関する解剖学的な側面から安全性を検討する。これらの知見を総合的に検討し、GEによる有害事象を回避するための指針を作成する。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2011 2010 2009

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 抗がん剤投与における血管および周囲の皮膚組織に及ぼす影響に関する基礎的研究2011

    • 著者名/発表者名
      及川正広, 武田利明, 小山奈都子
    • 雑誌名

      岩手県立大学看護学部紀要 13巻

      ページ: 51-56

    • 査読あり
  • [雑誌論文] グリセリン浣腸の作用に関する実証的研究2010

    • 著者名/発表者名
      武田利明, 及川正広, 小山奈都子
    • 雑誌名

      岩手県立大学看護学部紀要 12巻

      ページ: 95-100

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 抗がん剤漏出による皮膚傷害に対するステロイドの局所注射に関する基礎的研究2010

    • 著者名/発表者名
      及川正広, 武田利明, 小山奈都子
    • 雑誌名

      岩手県立大学看護学部紀要 12巻

      ページ: 101-105

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 薬液血管外漏出時の最適ケアは温罨法か、冷罨法か、リバノール湿布か2009

    • 著者名/発表者名
      武田利明
    • 雑誌名

      看護学雑誌 73巻12号

      ページ: 24-29

  • [学会発表] 抗がん剤静脈内投与がもたらす皮膚変化に関する実験的研究2011

    • 著者名/発表者名
      氏家奨太、武田利明、及川正広
    • 学会等名
      日本創傷・オストミー・失禁管理学会第20回学術集会
    • 発表場所
      金沢市
    • 年月日
      2011-05-21
  • [学会発表] タキソール漏出時における皮膚傷害に対するステロイド局所作用の検討2010

    • 著者名/発表者名
      及川正広, 武田利明
    • 学会等名
      日本看護科学学会第30回学術集会
    • 発表場所
      札幌市
    • 年月日
      2010-12-03
  • [学会発表] 「静脈注射」を再考する~アセスメントから副作用のマネジメントまで~2010

    • 著者名/発表者名
      小山奈都子, 及川正広, 武田利明
    • 学会等名
      日本看護技術学会第9回学術集会
    • 発表場所
      名古屋市
    • 年月日
      2010-10-23
  • [学会発表] 抗がん剤を静脈内投与した後の皮膚の変化に関する実験的研究2010

    • 著者名/発表者名
      欠畑大樹, 及川正広, 武田利明
    • 学会等名
      日本創傷・オストミー・失禁管理学会第19回学術集会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2010-05-08
  • [学会発表] グルコン酸カルシウム注射液の血管外漏出時罨法の効果に関する基礎的研究2009

    • 著者名/発表者名
      小山奈都子, 及川正広, 武田利明
    • 学会等名
      日本看護科学学会第29回学術集会
    • 発表場所
      千葉市
    • 年月日
      2009-11-27
  • [学会発表] 抗がん剤漏出による皮膚傷害に対するステロイドの局所作用の検討2009

    • 著者名/発表者名
      及川正広, 武田利明, 小山奈都子
    • 学会等名
      日本看護研究学会第35回学術集会
    • 発表場所
      横浜市
    • 年月日
      2009-08-04
  • [図書] ケア技術のエビデンスII(第9章グリセリン浣腸の有害事象のエビデンス,第10章薬液漏出時のケアのエビデンス)(武田利明著)2010

    • 著者名/発表者名
      深井喜代子編
    • 総ページ数
      127-135,137-148
    • 出版者
      ヘルス出版

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公開日: 2012-02-13   更新日: 2016-04-21  

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