本研究の目的は、日本型看護職者キャリア・ディベロップメント支援システムの拡大・洗練の一環として、病院に就業する中途採用看護師の学習ニード・教育ニードを把握するための測定用具を開発し、対象の現状に合致した教育プログラムモデルの開発、中途採用看護師への教育の充実を通し、病院に再就職した看護師や潜在看護師の発達を支援することである。この目的の達成に向け、次の目標を設定した。 1. 病院に就業する中途採用看護師の学習ニード・教育ニードの解明を目的とした質的帰納研究を実施し、測定用具開発の基盤となる成果を産出する。 2. 1の成果に基づき学習ニードアセスメントツール-中途採用看護師用-、教育ニードアセスメントツール-中途採用看護師用-を開発する。 3. 開発したアセスメントツールを活用した学習ニード・教育ニードの測定結果等を基に中途採用看護師を対象とした教育プログラムモデルを開発し、日本型看護職者キャリア・ディベロップメント支援システムに組み込み、その有効性を検証する。 平成21年度は、目的1の達成に向け、平成20年度の調査にて不足したデータを収集するため、追加調査を実施した。現在、学習ニード・教育ニードの解明に向けて質的帰納的分析を進めている。平成22年度は、これらの分析を完了し、目標2の達成に向けた尺度作成及び信頼性・妥当性検証に向けた調査を実施予定である。
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