|
本研究の目的は、日本型看護職者キャリア・ディベロップメント支援システムの拡大・洗練の一環として、病院に就業する中途採用看護師の教育ニード・学習ニードを把握するための測定用具を開発し、対象の現状に合致した教育プログラムモデルの開発、中途採用看護師への教育の充実を通し、病院に再就職した看護師や潜在看護師の発達を支援することである。この目的の達成に向け、次の目標を設定した。
1.病院に就業する中途採用看護師の教育ニード・学習ニードの解明を目的とした質的帰納研究を実施し、測定用具開発の基盤となる成果を産出する。
2.1の成果に基づき教育ニードアセスメントツール-中途採用看護師用-、学習ニードアセスメントツール-中途採用看護師用-を開発する。
3.開発したアセスメントツールを活用した教育ニード・学習ニードの測定結果等を基に中途採用看護師を対象とした教育プログラムモデルを開発し、日本型看護職者キャリア・ディベロップメント支援システムに組み込み、その有効性を検証する。
平成20年度は、目標1の達成に向け、250病院に調査協力を依頼し、承諾のあった53施設に322名分の質問紙を郵送した。その結果、127名より質問紙の返送があった。収集したデータ数が予定の半数以下となったため、平成21年度、調査範囲を拡大し、追加調査を実施した。また、収集した記述データを分析し学習ニードの解明を目ざした。平成22年度は、学習ニード、教育ニードの解明を終了し、学会発表、原著論文発表の準備を行った。また、目標2・3の達成に向けて、研究計画の立案に着手した。
|
