| 研究課題/領域番号 |
20592503
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| 研究機関 | 岐阜県立看護大学 |
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研究代表者 |
黒江 ゆり子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授 (40295712)
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| 研究分担者 |
藤澤 まこと 岐阜県立看護大学, 看護学部, 准教授 (70336634)
普照 早苗 岐阜県立看護大学, 看護学部, 講師 (80336635)
田内 香織 岐阜県立看護大学, 看護学部, 助教 (60438182)
宝田 穂 大阪市立大学, 医学部, 教授 (00321133)
田中 結華 大阪府立大学, 看護学部, 准教授 (80236645)
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| キーワード | 慢性の病い / 慢性疾患 / クロニックイルネス / 病いとともに生きる / living with illness / 生活者 / インタビュー / ライフストーリィ |
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| 研究概要 |
R.アトキンソンのライフストーリィインタビュー法にもとづき、慢性の病い(1型糖尿病、2型糖尿病、パーキンソン病、ミトコンドリア脳筋症、HIV感染症、精神障害、ストーマ)とともにある人々にインタビューを行ない、インタビューの内容から人生の段階あるいはインタビューイーの関心にもとづいてそれぞれのライフストーリィを聞き手が描き出した。描き出されたそれぞれのライフストーリィは、インタビューイーによる内容の確認を得た。
その上で、慢性の病いとともにある人々にとって日々の生活の中でどのような「言いづらさ」があるのかについて継続的な検討を行なった。「言いづらさ」として表現された状況とそこに登場する人物は多様であったが、「自分の病気や家族の病気のことを気づかれたくない」(登場人物:近隣の人・家族)、「説明しても分かってもらえず、どのような病気かを根掘り葉掘り聞かれる」(登場人物:親族・知人)、「自分の身体の状況をどのような言葉で伝えればいいのかわからないために説明ができない」(登場人物:職場の人・近隣の入)、「病気のことが言えずに、いつも後ろめたく思っている」(登場人物:友達)などは複数のライフストーリィの中で同様の状況と思いが語られていた。人々は他者に配慮するがために病気について話せなくなることがあり、それは家族であっても同じである。
また、自分の病気について力を振り絞って他者に伝えようとするが、分かってもらえない事態に直面すると、その後は病気について言いづらくなったり、言えなくなったりすることがあり、病気について言えない状態で人間関係を継続しているとそのことに後ろめたさや辛さを抱くことがあることが考えられた。さらに、多様な状況の中で、他者にどのように伝えるかは一律的に考えることができないということに気づくと、その瞬間から、人は他者の話を聴き支える側に移行するという新たな状況が生まれることが示され、援助の必要性が示唆された。
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