研究課題/領域番号 |
20592511
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
豊嶋 三枝子 獨協医科大学, 看護学部, 教授 (70306215)
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研究分担者 |
小口 多美子 獨協医科大学, 看護学部, 講師 (10364647)
須佐 公子 獨協医科大学, 看護学部, 講師 (90383116)
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キーワード | 看護職 / 定年退職 / 人材活用 / 再就業サポート |
研究概要 |
21年度は最終目的である「定年退職後看護職者の人材活用システムの考案」のための基礎的資料を得るために、20年度に続いて調査3と調査4を実施した。調査3は定年退職後の就業看護職者への就業実態調査である。平成21年11月に、定年退職後の就業看護職者1700名(病院、老人介護保健施設、特別養護老人ホーム)に対し郵送法による質問紙調査を行った。その結果、病院においては継続雇用、管理職が多いのが特徴的であり、配置場所も身体的負担の少ない場所に勤務していて概ね満足度は高かった。しかし、一部定年退職前と同じ仕事をしていても報酬面や福利厚生面で差があることに対する不満があった。施設においては非正規雇用が多く、医師がいかいため責任が大きいことやスタッフとの人間関係などがストレスではあったが、概ね働くことによっていきがいを満たすことにおいて満足度は高かったという結果を得ている。調査4は定年退職後看護職者の再就業サポートシスアムの現状調査である。ナースセンターと人材派遣会社へのインタビュー調査を行った。その結果は分析途中であるが、ナースセンターへの定年退職後看護職者の登録数は各ナースセンターにおいて、約数名~10名/年あり、紹介場所は介護老人保健施設等の施設が多い。しかし、施設においては身体的な問題や責任の重さがあり、本人が希望しないという現実があるということや、ナースセンターの登録者が少ないのは、コンピューターによる登録に慣れていないことや、登録が複雑という問題点があり、改善を要すること、もう少し、きめ細やかなサポートを行う必要がある等の課題などが明らかになった。人材派遣会社については、定年退職後看護職者の登録がないというのが現状であった。平成22年度は、これらの結果をさらに詳細に分析し、まとめると共に、平成20年度の調査1・2の結果と統合して、最終目的である「定年退職後看護職者の人材派遣システムの考案」を行う予定である。
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