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2010 年度 実績報告書

看護大学生の自己教育力と親子間の心理的距離との関連に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20592513
研究機関目白大学

研究代表者

小林 紀明  目白大学, 看護学部, 准教授 (10433666)

キーワード看護 / 大学生 / 親子 / 心理的距離 / 自己教育力 / 成長発達過程 / 学習意欲 / 人間形成
研究概要

本研究では、専門職である看護師を目指す学生の、成長発達過程における人間形成要因(親子間の心理的距離)が現在の自己教育力にどう影響しているかを、看護学部と他学部で比較検証した。
無作為に抽出し調査協力の得られた全国55大学58学部15,405人の学生を対象にアンケート調査を実施した。調査項目は、親子間の心理的距離を測る項目を独立変数とし平均点を算出、父母から肯定的なかかわりを受けた者(心理的距離が近い):肯定的評価群と否定的なかかわりを受けた者(心理的距離が遠い):否定的評価群の2群に分類した。また、4側面を持つ自己教育力測定尺度(A.成長・発展への志向、B.自己の対象化と統制、C.学習の技能と基盤、D.自信・プライド・安定性)を従属変数とし平均点を算出、看護学部生(以下看護)と他学部生(以下他学)それぞれをt検定により分析した。
51大学55学部、6974人から有効回答があり、回収率は45,3%であった。心理的距離得点の平均値(看護/他学)は父親が2.14±0.99/2.07±0.97、母親が2.60±0.87/2.47±0.90で、父母ともに看護においてp<0.001~0.05で有意差を示した。看護では、父親からの肯定的評価群が、自己教育力の4側面すべて(A.3.03±0.39、B.2.76±0.33、C.2.57±0.41、D.2.52±0.41)において、母親からの肯定的評価群は、2側面(A.3.03±0.39、D.2.51±0.41)において、ともにp<0.001~0.05で有意差を示した。しかし、他学では父母ともに2群間に有意な差は認めなかった。
専門職を目指す看護は他学よりも、青年期の成長発達過程において両親が与える評価、特に肯定的な評価を受けていると認識している者が多く、親との心理的距離が近いと推測され、それが自己教育力の向上に影響しているという特徴が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 看護大学生の自己教育力と親子間の心理的距離との関連-看護学部と他学部の比較-2011

    • 著者名/発表者名
      小林紀明
    • 雑誌名

      目白大学高等教育研究

      巻: 第17号 ページ: 69-77

    • 査読あり
  • [学会発表] 看護大学生の自己教育力と親子間の心理的距離との関連-看護学部と他学部の比較-2010

    • 著者名/発表者名
      小林紀明
    • 学会等名
      第30回日本看護科学学会
    • 年月日
      2010-12-04

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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