看護師を目指す大学生の成長発達過程における人間形成要因(親子間の心理的距離)が、自己教育力(SE)にどう影響しているかを、全国の大学生を対象にアンケート調査を実施した。調査方法は、親子間の心理的距離を、父母からの肯定的な関わり=肯定的評価群と否定的なかかわり=否定的評価群に分類し、自己教育力測定尺度(4側面)による平均得点を看護学部生(N)と他学部生(O)で比較分析した。心理的距離の平均得点は父母ともにNが有意に高かった。また、Nは、父からの肯定的評価群がSEの4側面で、母からの肯定的評価群が2側面で有意に高く、Oは有意な差はなかった。Nは親との心理的距離が近いと推測され、それがSEの向上に影響している可能性が示唆された。
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