研究概要 |
本研究の目的は,高齢・過疎化の進行する地域の訪問看護活動における防災看護ガイドラインの開発である.本研究は,研究期間を3年間とし,作成した災害対策マニュアルやこれまでの災害対策活動の評価を行い,さらに実践的な検証を進めていく.また,看護学分野以外の研究者とも協働し,多角的な視点から検証ができるようにする.以上の経過と成果を踏まえ,最終的には,訪問看護活動における実践現場で活用可能な防災看護ガイドラインを開発する. 研究期間2年目となる平成21年度においては,以下の研究活動を実施した. (1)災害対策マニュアルに基づく災害対策活動の実施と評価 今回は,特に保健・医療・福祉等関連諸機関との連携を強化することに焦点をあて,在宅サービス担当者会議を利用して,事例検討を行った.まず,ケアマネージャー用の災害対策マニュアルを試作した.また,在宅サービス担当者間との連携強化が特に必要となると予測される事例を当訪問看護ステーションのカンファレンスで検討し,1事例を選択した.この事例について担当者会議を利用し,防災・減災に向けた日常の取り組みの検討を行った.以上について,日本災害看護学会第11回年次大会にて発表した. (2)災害対策マニュアルや防災訓練等の活動評価について,訪問看護ステーションスタッフを対象に,災害対策マニュアルの評価についてフォーカスグループおよび質問紙を用いた聞き取り調査を実施した.現在,分析中である.
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