研究課題/領域番号 |
20592529
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
吉川 千鶴子 福岡大学, 医学部, 講師 (60461539)
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研究分担者 |
中嶋 恵美子 福岡大学, 医学部, 准教授 (30461536)
須崎 しのぶ 福岡大学, 医学部, 助手 (20469381)
山下 千波 福岡大学, 医学部, 助手 (30469382)
川口 賀津子 福岡大学, 医学部, 助手 (40469383)
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キーワード | がん化学療法 / 塩酸セビメリン / 口内炎予防効果 |
研究概要 |
1.がん化学療法による口内炎の発症状況の後ろ向き調査 対象:A大学病院で過去2年間に入院治療を受けた悪性リンパ腫患者の口内炎の発症状況と口腔ケアについて、診療記録をもとにデータ収集を行いレジメン毎の特徴を見た。 症例数は、R-CHOP療法55例、CHOP療法19例、CDE-11療法9例、CdA療法8例、High doseMTX療法8例、CHASE療法5例、その他14例の合計118例であった。 口内炎の発症部位は、舌が最も多く、白斑や舌苔、亀裂、味覚障害などの症状がみられた。CDE-11療法、High doseMTX療法では100%(8例/8例)で、CHOP療法やR-CHOP療法でも70%以上にみられた。次いで粘膜障害が多く、CDE-11療法66%6例/9例)、CHOP療法53%(10例/19例)、High doseMTX療法で50%(4例/8例)にみられた。唾液分泌障害による口腔乾燥は、CDE-11療法55%(5例/9例)、CHASE療法40%(2例/5例)、で頻度が高かった。 口腔ケアの方法は、軟らかいナイロン歯ブラシによる毎食後の歯磨きと含嗽が行われていた。含嗽水は水85%、アズノール含嗽25.6%、イソジンガーグル4.7%であった。含嗽の頻度は3〜4回が43.8%、5〜6回が37.5%、10回〜20回が12.5%、20回以上が6.3%であった。食事摂取量は舌の障害、味覚障害、嚥下障害が見られても2/3〜全量摂取する症例が多かった。粘膜障害があると食事摂取量が1/3程度減少していた。 2.外来化学療法を受けている患者の口内炎の発症状況の実態調査 対象:外来化学療法を受けている患者を対象に、口内炎の発症状況についてOAG評価項目に沿った質問紙を作成し調査した。消化器がん20名、肺がん9名、乳がん8名、悪性リンパ腫7名の計47名の調査を終了した。合計100名の調査を予定している。 3.がん化学療法を受けている入院患者の口内炎の発症状況の前向き調査 対象:入院によりがん化学療法を受けている患者を対象に、口内炎の発症状況と口腔ケア、食事摂取の実態調査を行った。悪性リンパ腫45名、消化器がん12名、肺がん7名、白血病6名、乳がん5名の計75名の調査を終了した。合計100名の調査を予定している
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