研究課題/領域番号 |
20592537
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
上木 礼子 福井大学, 医学部, 助教 (80401959)
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研究分担者 |
長谷川 智子 福井大学, 医学部, 教授 (60303369)
石崎 武志 福井大学, 医学部, 教授 (80151364)
上野 栄一 福井大学, 医学部, 教授 (60262507)
上原 佳子 福井大学, 医学部, 講師 (50297404)
佐々木 百恵 福井大学, 医学部, 助教 (00422668)
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キーワード | COPD / セルフケア / 患者教育 / 情報ニーズ / LINQ |
研究概要 |
本研究の目的は、COPD患者の持つセルフケアに関する情報ニーズの現状を把握し、患者が必要としている情報提供のありかたを検討することである。また、患者のセルフケア能力を高めるための教育プログラムの構築とその効果を検証することである。 平成20年度は、外来へ通院する在宅療養中のCOPD患者を対象に、療養に必要な医療情報のニーズを調査し、療養状況などの背景要因との関係を検討した。調査には、情報ニーズを簡便に評価するLINQを用い、「病気の理解」「薬」「自己管理」「禁煙」「運動」「栄養」の6つの項目について検討した。その結果、「禁煙」「薬」に関する情報は充足しているが、自己管理、栄養、運動といった生活管理に関する情報ニーズは高いことが明らかとなった。また、罹病歴の長さや、在宅酸素療法の有無といった療養状況による情報ニーズの違いは少なかったが、対象者の年齢では差がみられた。特に75歳以上の患者では74歳以下の患者に比べ、「病気の理解」「運動」「栄養」についての情報ニーズが高いことが明らかになった。 これらのことから、在宅療養中のCOPD患者は外来通院時に医師、薬剤師との面談の中で「禁煙」「薬」への情報を繰り返し受ける機会があるのに比べ、運動などの生活面での指導を受ける機会が少ないことが示唆された。また、高齢者へ配慮した情報提供の在り方が求められると思われ、今後は、療養生活支援に責任を持つ看護師が、患者への情報提供にかかわる必要性があり、効果的な教育プログラムの構築が重要である。
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