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2009 年度 実績報告書

急性心筋梗塞患者における退院後の安全で快適な入浴のための介入研究

研究課題

研究課題/領域番号 20592558
研究機関岡山県立大学

研究代表者

肥後 すみ子  岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (90320770)

キーワード急性心筋梗塞 / 入浴 / 循環動態 / 自律神経活動 / 安全性
研究概要

急性心筋梗塞患者のデータ収集は,17例である。前年度に収集したケースを加えると26例となるが,データの不備もあり使用できるケースは18例で,現在データの整理及び分析中である。ケース中に低血圧にあるForresterIII患者で入浴後に収縮期血圧(以下,SBP)が著しく低下する事例を経験した。このForresterIII患者(以下,事例A)と同I型の患者5名(以下,事例B)を比較し入浴による循環動態の変化を検討した。対象とした6名は冠動脈カテーテル治療(PCI)及び薬物療法を受け,歩行負荷試験,入浴負荷試験に問題はなかった入院患者である。事例Aは54歳の女性,入浴時期は発症後18日目,入浴前の血圧は91/65mmHg,であった。検査データは最大CK:6571IU/L, LVEF:40%,事例Bは平均年齢62.2歳,男:4名,女:1名,入浴時期は発症後平均10日目,入浴前の血圧は平均88/54mmHg,であった。検査データ(平均値)は最大CK:2899IU/L,LVEF:52%であった。
その結果,SBPは2回の出湯直後に事例A,Bとも入浴前より一過性に低下したが,事例Aはさらに入浴後10分経過しても70mmHg台が続いた。一方,事例Bでは80mmHg台に回復した。酸素飽和度と体温は両群とも者着な変動はなかった.自律神経活性ではLF/HFは両群とも出湯時に最も高値を示し,HFは事例Aで1回目の入湯直後が最も高く,その後は事例Bよりも低値で経過した。また,不整脈の出現では心室性期外収縮が事例Aでは入浴甲に1回,事例Bでは5例中2例,上室性不整脈は事例Bのみに2例,不整脈なしが1例であった。
これらのデータから.ForresterIIIの低血圧患者では入浴後の比較的長時間にわたってSBPの回復が遅延する可能性があること考えちれ,こうした患者への入浴指導の重要性が示唆された。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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