研究課題/領域番号 |
20592559
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
布施 恵子 県立広島大学, 保健福祉学部, 助教 (80376003)
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研究分担者 |
岡光 京子 県立広島大学, 保健福祉学部, 教授 (40276655)
中垣 和子 県立広島大学, 保健福祉学部, 助教 (90420760)
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キーワード | 再発がん患者 / 意思決定 / 治療法 / 看護援助モデル |
研究概要 |
本研究の目的は、再発がん患者の治療法の意思決定を支援する看護援助モデルの開発と評価である。本年度は、再発がん患者の治療法の意思決定を支援する看護援助モデル作成の基礎研究として、再発がん患者の治療法の意思決定への影響要因を明らかにすることを目的とした調査研究を行った。対象は治療法を意思決定して治療を開始した再発がん患者であり、方法は研究者が作成したインタビューガイドを用いた半構成的面接法である。研究者の所属施設および調査施設の倫理審査委員会の承認を得て調査を開始した。対象者は、再発がんに対する治療法を決定し開始して間もないため、面接で治療法の決定過程を思い出すことや面接に時間を割くことが、身体的・精神的・社会的な負担となる可能性がある。そのため面接前に、面接中および面接後に生じた対象者の負担や苦痛などの対処法について、医師や看護師長やスタッフと十分な打ち合わせを行い、対象者に十分な倫理的配慮が行える研究フィールドとなるように協力体制を整えた。“がん診療連携拠点病院"に指定されている首都圏の大学病院とがん専門病院、地方都市の総合病院とがん専門病院の4施設を研究フィールドとして、1施設10名を目標に調査を行っている。本年度は、男性8名、女性6名の面接調査を行った。面接内容は逐語録におこし、繰り返し読み返してデータの中にある本質的な意味を理解して分析を行っているところであり、「治療法の内容理解」「治療の場所と自宅との距離」「同病者からの情報」「家族の意見」が影響要因として示唆された。研究フィールドの研究協力者と協力しながら対象を増やし、得られたデータを分析して影響要因を明らかにし、モデル作成の基礎資料とする予定である。
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