1.2看護系学会参加および文献より支援プログラム開発に必要な資料収集を行った。 2.SLE患者の質問調査から「療養状の困難」分析し、療養上の困難は、病気の進行に対する不安や、将来への不安など、病気の不確かさによるものの認知が高いことを明らかにした。また、療養上の困難の16項目は、因子分析で【療養に伴う心理的ストレス】【身体症状に伴う苦痛】【外見の変化への戸惑い】【経済・役割上の軋轢】の4因子が抽出された。療養上の困難認知の関連要因としては年齢、性別、症状の有無、QOLがあげられた。患者の療養上の困難認知は特にQOLと強い相関があり、療養上の困難認知の低減をはかることがQOLの維持・向上に必要であることが示唆された。さらに、対象者の平均年齢は46.8歳、60歳以上が15%を超えていて加齢傾向を示すことから、年齢が高く症状が進行した対象では、機能障害がどのように生活行動を制限させているか、生活行動の制限が、どのように療養上の困難認知に影響を及ぼすかなどを把握し、これらを含め、療養上の困難について、さらに検討を加える必要があった。 3.療養上の困難認知の関連要因としては年齢、性別、症状の有無、QOLがあげられ、患者の療養上の困難認知は特にQOLと強い相関があり、療養上の困難認知の低減をはかることがQOLの維持・向上に必要であった。これらをもとに、17才、SLE患者の看護介入を行った。まず、病気の進行に対する不安や、将来への不安など、病気の不確かさによるものの低減をはかり、本人が希望しているADL拡大への支援と、家族に対して社会資源の活用のための情報提供をした。 その結果、介入前との比較においてQOL尺度得点の著明な改善を見ることができた。
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