研究課題/領域番号 |
20592570
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
北宮 千秋 弘前大学, 大学院・保健学研究科, 准教授 (10344582)
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研究分担者 |
一戸 とも子 弘前大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (10110412)
鈴木 光子 弘前大学, 大学院・保健学研究科, 講師 (90113810)
扇野 綾子 弘前大学, 大学院・保健学研究科, 助教 (70400140)
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キーワード | 慢性疾患患児 / 母親 / サポート / 不安 |
研究概要 |
小児慢性疾患を有する子どもは、病気によってはその病気とともに様々な医療・保健・福祉・教育のもとで数年または生涯生きていくことを余儀なくされる。従って、慢性疾患患児と保護者への支援においては、継続的ケアシステム作りを構築することが、子どもと保護者の生・生活の質を保証するうえで重要な課題である。 今年度は、慢性疾患患児が通院する病院外来において、母親を対象とした質問紙調査を3施設増やして実施した。調査内容昨年度と同様に、母親のストレスおよび主観的幸福感、家族および医療従事者からのソーシャルサポートなどとした。調査期間は2か月で、病院の小児科外来担当者に調査票の配布を依頼し、回収は個別の郵送により調査者への返送とした。また、健常児の母親を対象に4保育園の協力を得て、同様の項目を用いて留め置きによる質問紙調査を実施した。 調査協力者は466名であり、子どもの年齢は、0歳から28歳であった。外来通院児の母親302人、健常児の母親162人から調査協力が得られた。このうち、7歳未満の324人を分析の対象とした。 通院児の母親と健常児の母親の2群を、主観的幸福感、ストレス、他者依存性、ソーシャルサポートの各項目について分析を行った。項目差が認められたのはソーシャルサポートであり、健常児の母親の方にサポート得点が高いことが認められた。外来通院児の母親に子どもの闘病という困難を経験する中で、他者へのサポート期待が低下している状況にあることが推察された。
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