研究概要 |
[1研究デザインの修正と測定方法,測定用具の変更]試行のAMI測定を行いデータを検討した結果、井穴部位のプローブ密着度と電極の材質によって値に変動のあることが明らかになった。専門家の助言に基づき、AMIの解析パラメータはBP(分極前電流)実測値とし、プローブの改善と電極素材の変更、これに伴うAMIのプログラムソフトの修正を行った。変更前後の仕様でBP値を比較した結果、変更後の仕様は精度が高く微妙な皮膚電流の変化を捉えていることを確認した。[2調査票の修正と追加]専門的知識の提供をうけて質問紙の検討を行った結果、項目が漢方医学を基盤としており、鍼灸発想によるAMIデータを補完する指標として十分ではないことが明らかになった。また性周期及び月経に関する症状項目も不足していた。これらの観点から女性特有の体調調査と月経前症状調査(BMQ)を追加することにした。 [3データ入力、解析方法の確定]AMIのBPデータ及び自覚症状データの統計処理について、SPSSへのファイル転換及び解析方法を確定した。これにより個別データの質的分析とともに量的分析が可能となった。今後、データを蓄積することによりSPSSによる一元配置分散分析、多重比較により女性特有の自覚症状と経絡機能との関係の検証が期待できる。[4研究実施体制と被験者リクルート]8月に医学部倫理委員会の承認を受け被験者のリクルートを開始した。22年度の本格実施に向けて今年度は女子大学生18人、一般女性4人と研究承諾書を取り交わし、研究説明会およびAMI測定講習会を実施した。不妊治療施設に対し被験者募集の掲示許可を得るための交渉を開始した。[5次年度計画]今年度は精度の高いデータを得るため研究デザインを修正し倫理審査の承認を受けて被験者確保ができた。次年度は不妊治療女性の被験者確保及び実施体制を確立し測定を本格的に開始する。
|