研究課題/領域番号 |
20592588
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
今野 美紀 札幌医科大学, 保健医療学部, 准教授 (00264531)
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研究分担者 |
蝦名 美智子 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (10168809)
秦 恵子 札幌医科大学, 保健医療学部, 助手 (70512226)
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キーワード | 受動喫煙 / 小児 / 家族 / 看護学 / ガイドライン |
研究概要 |
本研究の目的は以下の2点である。(1)小児看護実践者が親への禁煙・分煙をすすめる上での課題を明らかにする。(2)病児の親への禁煙・分煙をすすめるケアガイドラインを開発する。 研究代表者の所属先で倫理審査の承認を得たあと、(1)として、北海道内の小児科クリニック院長を介し、看護師へ調査票配布を依頼した。131施設・393部の調査票を配布し、136部(回収率34.6%)の回答を得た。回答はSPSS ver17.0にて統計解析を行った。看護師72名(52.9%)、准看護師59名(43.4%)、免許の無記入5名(3.7%)からの回答より、喫煙者は22名(16.2%)であり、院内の建物内で喫煙できる勤務先にいる者は12名(8.8%)であった。勤務先で喫煙対策(ポスターの貼付、パンフレットの設置、禁煙相談・治療)では21.3〜3.7%の者が行っていた。受診児の家族に禁煙・分煙支援(問診、記録、情報提供など)を行っている者は、8.8〜24.3%であった。回答者の94.1%が禁煙・分煙支援の必要性を示しており、子どもの病状に影響(86,8%)、子どもの安全が守られない(44.1%)、家族自身の健康に影響(43.4%)を理由とした。一方で禁煙支援をする上では困難も予測しており、家族からの拒否・苦情(60.3%)、パンフレットなどの資料不足(36.8%)、趣味やストレス解消法へ介入する居心地の悪さ(34.6%)を理由とした。喫煙知識では、能動喫煙の健康影響として喘息、肺がん、妊娠への影響は80〜90%以上の正解率であったが、歯周病、胃潰瘍は50%に満たない正解率であった。受動喫煙の健康影響では、能動喫煙同様に子どもの喘息、肺がん、妊娠への影響は80〜90%以上の正解率あったが、SIDS(50%)、乳幼児の肺炎(35.3%)、乳幼児の中耳炎(14.7%)は正解率が低い状況であった。
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