以下の対象者に、エンパワーメント看護介入プログラムを実施し、それを分析することにより外来ケアプログラムの開発を行った。 1.対象者 新生児期か乳児期に鎖肛かヒルシュスプルング病(以下H病)と診断され治療された外来通院中の幼児期と学童期初期(2-8歳)の排便障害児の母親24名。 2.プログラム介入による母親の変化 1)プログラム前後の知識の確認テストの平均点は有意に上昇し、母親意識尺度では有意差はないが肯定的意識は上がり否定的意識は下がり、一般的セルフ・エフィカシー尺度も有意ではないが平均値は上昇した。 2)排便日誌の記載状況では、未提出が2名、10日程度で終了した1名、以外はほぼ毎日記載されていた。 3)自宅での排便調節のための行動の変化では、プログラムを受けている中で新たに排便調節に関する行動を起こしたと21名の母親が報告した。 以上の結果からエンパワーメントプログラムの有用性が明らかになった。来年度は、このプログラム洗練させ、外来ケアプログラムを完成した上で提唱し、外来看護ケアシステム化の準備を行う。
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