研究課題/領域番号 |
20592622
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
岡田 加奈子 千葉大学, 教育学部, 教授 (10224007)
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研究分担者 |
三村 由香里 岡山大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (10304289)
葛西 敦子 弘前大学, 教育学部, 准教授 (80185735)
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キーワード | 養護診断 / 養護教諭 / 保健室 / 開発 / 評価 |
研究概要 |
本研究の最終的な目的は、養護教諭の行う養護診断の確立である。本研究は、萌芽期の養護診断をさらに進めるために、1.すでに開発されている養護診断「心理的要因の存在の可能性のある状態」については、1)学校種(小中高等学校)別の診断指標の開発、2)教員との診断指標の差を明らかにし、本研究における最終版を明らかにした。方法は、公立小、中、高等学校(各2グループずつ)に勤務する養護教諭38名と比較のための教諭42名を対象としたグループインタビューであった。抽出された診断指標に対しては、各学校種別に養護教諭と教諭を対象に質問紙調査並びにインタビュー調査を行った(すでに調査済み)。今年度は、これらのすでに実施済みの調査をもとに、分析を進めた。その結果、養護診断「心理的要因の存在の可能性のある状態」について、個と集団に対するアセスメントである11の診断指標が明らかとなった。そのうち【日常的に捉えている子ども達・一般的な子ども達の症状・状態・行動との表れの違い】【頻繁に起こっている、または続いている同じ症状・状態・行動】【保健室への決まった来室パターン】については、具体的な着眼点は異なるものの、どの学校種でも見られた。また、教諭との差異についても分析を進め、両者の専門性の違いと観察場面での差異を明らかにした。さらに養護診断全体の枠組みについては本研究における最終的な枠組み案を考案した。
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