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2010 年度 実績報告書

乳幼児を持つ親の養育肯定感情を高める子育て支援プログラムの検討

研究課題

研究課題/領域番号 20592636
研究機関大阪市立大学

研究代表者

都筑 千景  大阪市立大学, 大学院・看護学研究科, 准教授 (00364034)

キーワード子育て支援 / 尺度開発 / 養育肯定感 / プログラム評価 / 母子保健活動
研究概要

養育肯定感尺度(Positive Affection of Child-realing Scale : PACS)の活用可能性の検討のため、A市で行われている子育て支援プログラムの効果測定を行った。プログラム参加者13名に対し前年度同様、調査の趣旨と匿名性の確保を口頭で説明した後、了承が得られた人を対象とし、プログラム実施前後にPACSを組み込んだアンケートを実施した。分析対象者は13名、有効回答数は100%であった。また対照群として、B市育児サロンに参加している母親にPACSを組み込んだアンケート調査を実施し、プログラム参加者との結果を比較した。62名の育児サロン参加者に調査票を配布し、調査の趣旨と匿名性の確保などについて十分説明を行った後、回答を持って了承を得たとみなした。育児サロン参加者には3ヵ月後(プログラムの実施期間に相当)に再度アンケートを実施し前後比較も行った。サロン参加者で2回とも回答が得られた対象は27名、回答不十分の2名を除外した2名を対照群とした(有効回収率40.3%)。最後にプログラム参加者と対照群のPACSのを比較した。なおプログラム参加者は少数であったため、前年度参加者に今年度の参加者を加えた26名を分析対象とした。プログラム参加者13名の平均年齢は36±3.8歳、平均子ども数は1.6人であった。すべて専業主婦、92%が核家族であった。PACSの平均総得点はプログラム前52.2±8.0、後は60.9±5.5であり、対応あるt検定において有意な差が認められた。また、4つの下位尺度のうち「親役割における満足」、「自己の成長」、「家族関係の強化」についてもプログラム前後で有意な差が認められた。最後に対照群とプログラム参加者とのPACSの比較を行った。属性に有意差は見られなかった。プログラム実施前はプログラム参加群のPACS総得点および下位尺度得点すべてが有意に低く、プログラム終了後にはプログラム参加者の得点が上昇し、両者に差は見られなくなった。また、対照群の前後2回のPACS得点はほぼ同じで有意差はみられなかった。以上から、この育児プログラムは効果があった、評価ツールとしてPACSは活用可能、尺度の信頼性についてが確認できたと考える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 乳幼児の子を持つ親野養育肯定感尺度の開発2010

    • 著者名/発表者名
      都筑千景、岡本綾子、伊藤典子、橋本美保
    • 学会等名
      第69回日本公衆衛生学会総会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2010-10-27
  • [学会発表] 育児困難間を抱える母親に対するグループ支援プログラムの評価2010

    • 著者名/発表者名
      橋本美保、岡本綾子、伊藤典子、都筑千景
    • 学会等名
      第69回日本公衆衛生学会総会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2010-10-27

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公開日: 2012-07-19  

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