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2009 年度 実績報告書

高齢者の障害進行予防のためのサービス提供のあり方に関する追跡研究

研究課題

研究課題/領域番号 20592645
研究機関川崎医療福祉大学

研究代表者

三徳 和子  川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (60351954)

キーワード要介護(支援)高齢者 / 追跡 / 死亡 / ハザード比 / 寝たきり度 / 認知症度 / 介護度 / 脳血管性認知症
研究概要

【テーマ】介護度・寝たきり度および認知症度が要介護高齢者の生命予後に及ぼす影響
【目的】介護度・寝たきり度および認知症度が要介護高齢者の生命予後にどのような影響を与えているのかについて明らかにすること,更に,認知症高齢者については,脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症の病型による生命予後への影響を明らかにすることである.
【方法】対象はA市において2003年4月から2004年12月までの間に要介護(支援)認定を受けたすべての65歳以上高齢者2341人(男性804人、女性1,537人)のベースライン登録を行い,その後2009年8月10日までの追跡(平均追跡期間5.7年)を行った.分析は,男女別に年齢階級,要介護度,寝たきり度,認知症度毎に累積生存率(単位100観察人年)を求め,更に死亡を従属変数とし,男女別にCox回帰分析を用いてハザード比を算出した.
【結果】1.対象者2341人中生存が976人(48.0%),死亡1312人(56.0%),転出53人(2.1%)であった.
2.追跡期間中の要介護高齢者全体の累積死亡率は,100人当たり男性が20.4、女性が12.2であり,加齢に伴う明らかな死亡率の上昇がみられた.
3.多変量解析の調整変数として年齢と対象者の5%以上が罹患している8疾患および全てのがんを調整変数として多変量解析を行ったところ,介護度では女性のハザード比は要支援に対して重度になるほど有意に死亡リスクが高くなっていたが,男性では違いが認められなかった.寝たきり度では自立を基準にしたところ,男性のランクC,女性のランクBおよびCで有意に死亡リスクが高くなっていた.一方,男女とも認知症では,認知症の重症度と死亡との間に関連が見られなかった.
4.認知症の病型による死亡リスクは,多変量解析で認知症なしに対して女性の場合に脳血管性認知症の場合に亡リスクが高くかっていた.
【結論】要介護(支援)高齢者の死亡は男女とも寝たきり度と強く関連していたが,認知症度との関連はみられなかった.また,認知症では女性の脳血管性認知症で死亡が高かったことから,介護サービスの提供については,死亡の観点からみると寝たきり度に重点を置き,脳血管性認知症に留意することが重要である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 介護保険の申請区分および施設利用の実態とその後の生存状態2009

    • 著者名/発表者名
      丸茂紀子, 藤田利治, 坂本由之, 三浦裕貴, 後藤忠雄, 三徳和子
    • 学会等名
      日本公衆衛生学会総会抄録集 Page494
    • 発表場所
      奈良市
    • 年月日
      2009-10-21
  • [学会発表] 要介護高齢者における認知症度と死亡との関連2009

    • 著者名/発表者名
      三浦裕貴(郡上市役所), 藤田利治, 坂本由之, 丸茂紀子, 後藤忠雄, 三徳和子
    • 学会等名
      日本公衆衛生学会総会抄録集 Page494
    • 発表場所
      奈良市
    • 年月日
      2009-10-21

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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