研究課題/領域番号 |
20592674
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研究機関 | 愛知県立看護大学 |
研究代表者 |
岩瀬 信夫 愛知県立看護大学, 看護学部, 教授 (40232673)
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研究分担者 |
山田 浩雅 愛知県立看護大学, 看護学部, 講師 (60285236)
三上 勇気 愛知県立看護大学, 看護学部, 助教 (00457938)
中戸川 早苗 愛知県立看護大学, 看護学部, 助教 (60514726)
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キーワード | Orem / SCDNT / セルフケア / 統合失調症 / 看護過程 / NANDA |
研究概要 |
オレムのセルフケア不足看護理論によるセルフケア・エージェンシーである慢性統合失調症患者の意志決定を重視し、より質の高い医療・看護を提供するため、地域で暮らす慢性統合失調症患者が認知しているセルフケア能力及び任意入院をしている慢性統合失調症患者のセルフケア能力の構造を明らかにし、NANDA看護診断のドメインとの立体的連結を行い、長期入院精神障害者の大半を占める慢性統合失調症患者の社会復帰促進を進める看護診断、介入モデルの開発を期する。 平成20年度においては、Oremのセルフケア不足看護理論(以下SCDNT)とNANDAインターナショナルの看護診断(以下NANDA)を用いた評価用具を開発した。その内容は、基本的条件付け、システムアセスメント、治療的セルフケア要件、セルフケア・エージェンシーの操作的能力の評価、普遍的セルフケア評価、看護診断リストと優先順位・現実性の検討、看護目標と計画、看護実践の評価である。この特徴はSCDNTの枠組みに沿い、セルフケア・エージェンシーの健康情報を含む基本的条件付けとセルフケア・エージェンシーの操作的能力の評価において、セルフケア・エージェンシーの資質と照合することにより、力の構成要素に与える機能障害を捉え、それがセルフケアの操作的能力にどのような影響を及ぼすかという思考過程を導入するとともに、NANDAの各看護診断をSCDNTの枠組みに配分し、SCDNTを用いながらNANDAにより看護過程展開を行うことを可能とした点にある。特に慢性統合失調症の患者や当事者のセルフケアエージェンシーの操作的能力に注目し、オレムの言うセルフケア・エージェンシーの資質とセルフケア・エージェンシーの力の要素、及びセルフケアエージェンシーの操作的能力の関係に焦点を絞り、ツールをプロトタイプとして開発し、事例検討の形態をとりながら、コアになる関連因子を追求した。
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