研究課題/領域番号 |
20592675
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研究機関 | 愛知県立看護大学 |
研究代表者 |
百瀬 由美子 愛知県立看護大学, 看護学部, 教授 (20262735)
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研究分担者 |
松岡 広子 愛知県立看護大学, 看護学部, 准教授 (60249274)
藤野 あゆみ 愛知県立看護大学, 看護学部, 助教 (00433227)
大澤 ゆかり 愛知県立看護大学, 看護学部, 助教 (80444991)
赤塚 大樹 愛知県立看護大学, 看護学部, 教授 (30097654)
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キーワード | 介護保険施設 / 看護職 / ストレスマネジメント / 教育プログラム |
研究概要 |
本研究の目的は介護保険施設に勤務する看護師のストレスマネジメントスタイルの傾向を把握し、看護師のストレスマネジメントを促進する教育プログラムを開発することである。今年度は、施設で勤務する看護師が行う看護業務に焦点を当て、どのような業務にストレスを感じ、対処しているのかを明らかにすることを目的として、介護保険施設で勤務する看護師21名に半構成的面接法による調査を実施した。面接内容は、日頃の勤務の中で落ち込んだりイライラすること、悩んだり困難を感じること、仕事に対して意欲がわかない状況等について語ってもらい、同意を得て録音し逐語録を作成した。分析は、逐語録から一文ごとにコード化し、ストレスを感じることに着目してサブカテゴリーを抽出し、さらに看護業務に起因するストレッサーについてカテゴリー化を行った。研究実施に先立ち愛知県立看護大学研究倫理審査委員会の承認を得た。 分析の結果、<入所者全員に対する安全管理への気遣い>、<余裕がないために入所者の個別性に配慮したケアが果たせない>、<入所者の状況からケアに対する明るい見通しが立たない>、<施設のケア方針が入所者にとってよいと思えない>、<看護師1人が抱えるケアが多すぎる>、<医師が不在のために急変時の判断が要求される>、<ケア以外に施設管理業務も行わなければならない>、<施設外からの監視に伴う緊張感>の8つのカテゴリーが抽出された。 高齢者施設の看護師は、多数の入所者を抱えて適切なケアを提供できないことに悩み、病院勤務では経験がない、医師不在の中での受診の判断や施設に特徴的な管理業務などへの対応にストレスを感じていた。施設の看護師に必要な知識や判断能力を高める教育研修、ストレスマネジメントプログラムの開発を行う必要性が示唆された。
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