研究課題
基盤研究(C)
本研究では、 介護保険施設で生活している立位可能な認知症高齢者70 名の足の状態について分析し、認知症高齢者へのフットケアの課題を抽出した。認知症高齢者の足は、足指の変形、爪の異常が多く、立位になっても足底で体重を支えられない状態であった。介護保険施設で実践されているケアは認知症高齢者の生活状況に合ったものではなく、足のトラブルを改善するには常識的に行われているケアの変更が必要であることが示唆された。また、ケアスタッフは、起床・就寝時には必ず足をみていたが多くがそれに気づいていなかった。ケアスタッフのケア方法に関する知識不足と評価方法の整備不足、実践時間の確保がフットケア実践を阻害していた。無理なく観察できる時間帯と報告できる機会を各施設で設定し、ケアの根拠が説明できるリーダーを育成し、ケア実践の効果をケアスタッフに伝える工夫がフットケアの継続に有効であることが示唆された。
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