研究目標3を達成するために、対象者:A県・B県の訪問看護ステーション20ヶ所のいずれかをターミナル期に利用していた在宅療養者の家族のうち、療養者が亡くなって概ね6ヶ月以上2年未満の家族員(悲嘆のプロセスは通常6ヶ月~1年程度と言われており、振り返って語ってもらうため、悲嘆のプロセスを経て記憶が曖昧になる前の2年以内を基準の目安とする。)に対し、家族の看取りの体験についてインタビューを8名に対し実施した。この調査はグランデッドセオリーを用いて、比較分析しながらデータ収集をし、分析を進めている。比較分析中、さらに数例の家族に対し、インタビューを予定している。また、データ分析に際しては、がん看護学における研究のエキスパートである大学教員を中心に、在宅看護学・家族看護学の研究者である大学教員にそれぞれスーパーバイズを受け、分析の真実性の確保に努める。 研究目標1・2・3で明らかになった結果の分析に基づき、ターミナル期の在宅療養者と家族が納得して最期を迎えることができるように支える上で重要な援助、阻害要因・促進要因について明らかにしてために3回、エキスパートな専門職者によるフォーカスグループミーティングを開催し、助言を得て看護援助モデル案を検討した。現在、ターミナル期の在宅療養者の家族が納得できる最期を支える訪問看護援助モデル案の洗練化を進めている。
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