わが国では1990年代より第3次覚醒剤乱用期に入り、内閣府薬物乱用対策推進本部は1998年に、「薬物乱用防止五か年戦略」を策定し、5年ごとに改変している。その目標の1つに「薬物依存・中毒者の家族への支援を充実する」と掲げ、薬物依存者とその家族の支援が必要となっている。本研究では、薬物依存症者を持つ家族の実態はほとんど明らかにされないまま経過してきたことに注目し、家族にインタビュー調査を実施した。その結果、家族は共通した段階をたどり薬物依存問題に適応に至ることが明らかにされ、家族の適応は薬物依存症者の回復に影響していることが示唆された。
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