研究課題/領域番号 |
20599012
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
梶岡 俊一 九州大学, 医学研究院・泌尿器科学 (90274472)
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研究分担者 |
関 成人 九州大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (90294941)
中山 晋介 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (30192230)
怡土 信一 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教 (00315095)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2010
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キーワード | 膀胱排尿筋 / 過活動膀胱 / イオンチャネル / 特殊間質性細胞 / カルシウムオシレーション |
研究概要 |
ブタ膀胱排尿筋を用いた研究では、ATP感受性Kチャネルの電気生理学的チャネル特性を明らかにし、さらに分子生物学的手法を用いて、このチャネルのサブユニットの構成を明らかにした(Kajioka et al. J Pharmacol Exp Ther 2008)。ヒトの膀胱排尿筋でも、世界で初めて、ヒト膀胱排尿筋のATP感受性Kチャネルのシングルチャネル電流の観察に成功し、さらに電子伝達系で重要な役割を果たすβ-nicotinamide adenine dinucleotide (βNAD)がATP感受性Kチャネルを活性化する能力を有していることを発見した(Kajioka et al. J Urol 2011 in press)。 モルモットの正常膀胱と過活動膀胱モデルの比較検討においては、Western Blotting法、免疫組織化学的染色法では定量的に、膀胱に発現する間質性細胞の発現量やギャップジャンクションの発達の差異を示すことはできなかったが、排尿筋層のムスカリン受容体のサブタイプであるM2、M3受容体の2種類のサブタイプの発現に関しては、免疫組織化学的手法で、この双方のサブタイプとも発現量が増加していることが示唆された。過活動膀胱では、Rhoキナーゼ(ROK)、PKCによるCa 感受性の増加を確認し、過活動膀胱の収縮力の増加の一部を担っていることが示唆された。また、ヒト排尿筋においては、この二つのCa 感受性の増加の経路は、主にM3受容体の活性化によるが、M2受容体はcAMPのdown-regulationを介して、間接的に、ROK経路を活性化してCa 感受性に関わっていることが示唆された。
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