新規リン酸化酵素の骨格筋疾患における病態生理学的意義の研究

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20599016
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 神経内科学
• 研究機関: 奈良県立医科大学
• 研究代表者: 中川 修 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (40283593)
• 連携研究者: 林 寿来 奈良県立医科大学, 先端医学研究機構生命システム医科学分野循環器システム医科学研究室, 助教 (30533715) ; 坂部 正英 奈良県立医科大学, 先端医学研究機構生命システム医科学分野循環器システム医科学研究室, 助教 (00525983)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2011
• キーワード: 転写調節因子 / リン酸化酵素 / 筋肉

研究概要

転写調節因子は多数の下流遺伝子の発現を調節する、いわば「分子スイッチ」であり、その意義を明らかにするためには下流遺伝子であるシグナル伝達分子や機能分子を同定することが極めて重要である。この見地より私たちは、筋特異的転写調節因子の下流遺伝子の探索を行い、心筋および骨格筋に特異的発現を示す新規のリン酸化酵素遺伝子SRPK3を同定した。マウスモデルにおいて、SRPK3欠損により筋肉の成長障害が、SRPK3過剰発現により心筋・骨格筋傷害が生じることより、SRPK3活性の適切な制御の重要性が示唆された。さらに、SRPK3の筋肉の成長・機能における意義と作用機序について、分子生物学的手法とマウスモデルなどを組み合わせて解析した。

研究成果

• [雑誌論文] Multiple renal cysts, urinary concentration defects, and pulmonary emphysematous changes in mice lacking TAZ. (2008)
  • 著者名/発表者名: Makita R, Uchijima Y, Nishiyama K, Amano T, Chen Q, Takeuchi T, Mitani A, Nagase T, Yatomi Y, Aburatani H, Nakagawa O, Small EV, Cobo-Stark P, Igarashi P, Murakami M, Tominaga J, Sato T, Asano T, Kurihara Y, Kurihara H.
  • 雑誌名: Am.J.Physiol. 294(3) ページ: F542-F553
• [雑誌論文] Novel role of Antioxidant-1 (Atox1) as a copper dependent transcription factor involved in cell proliferation. (2008)
  • 著者名/発表者名: Itoh S, Kim H-W, Nakagawa O, Ozumi K, Lessner SM, Aoki H, Akram K, McKinney RD, Ushio-Fukai M, Fukai T.
  • 雑誌名: J.Biol.Chem. 283(14) ページ: 9157-9167
• [雑誌論文] Transcription factor Mef2c is required for B cell proliferation and survival after antigen receptor stimulation. (2008)
  • 著者名/発表者名: Wilker PR, Kohyama M, Sandau MM, Albring JC, Nakagawa O, Schwarz JJ, Murphy KM.
  • 雑誌名: Nature Immunol. 9(6) ページ: 603-612
• [図書] 心臓発生に働く転写調節因子の心肥大・心機能調節における意義 237巻6号 (2011)
  • 著者名/発表者名: 中川修, 林寿来, 坂部正英
  • 総ページ数: 683-687
  • 出版者: 医学のあゆみ
• [備考] ホームページ
  • URL: http://www.naramed-u.ac.jp/~amrc-lab2/