研究課題/領域番号 |
20600007
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
青野 透 金沢大学, 大学教育開発・支援センター, 教授 (00202490)
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研究分担者 |
西山 宣昭 金沢大学, 大学教育開発・支援センター, 教授 (10198525)
堀井 裕介 金沢大学, 大学教育開発・支援センター, 教授 (30304041)
渡辺 達雄 金沢大学, 大学教育開発・支援センター, 准教授 (20397920)
松田 淑子 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (00452128)
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キーワード | 学習意欲 / 学習動機付け / 教育成果 / 学習支援 / 評価 / カリキュラム |
研究概要 |
過去の年度に実施したものとほぼ同一内容の学生アンケートを継続して実施した。過年度入学生に加え、平成23年度入学生を新たに対象学生とした。過年度に実施したアンケートの分析を継続した。 学生の学習動機を高めるためのFD(授業内容・方法の改善)の試みを継続して実施し、前年度までの試みで得た研究成果を、口頭報告として、第43回日本医学教育学会大会(2011年7月22日、広島国際会議場)およびPCカンファレンス2011(2011年8月7日、熊本大学)において明らかにした。クリッカーを適切に用いることによる学習動機付けへの効果に加え、ポータルを使ったブレンディド・ラーニングの教育成果向上を中心に報告を行った。これらの学会等報告における来場者との意見交換により、他の研究者から関連する情報の収集を行った。 研究成果の活字報告は、「授業情報公表時代における授業方法改善」「学生の学習意欲向上と授業理解度確認のためのクリッカー活用」「研究者の特質を生かした授業方法による学習質保証」(いずれも『文部科学教育通信』270、274、275号、金沢大学情報リポジトリにて公開)、および末本哲雄・青野 透「学生と教員を結ぶクリッカー」(清水 亮・橋本 勝編『学生・職員と創る大学教育』ナカニシヤ出版、2012年2月、所収)にて行った。 関連する学会やセミナーの参加等により、関連情報の収集を継続して実施するとともに、国内大学図書館におけるリポジトリなどを手がかりに、学習意欲および教育効果をキーワードとする、関連文献収集および調査も継続して行った。また、新たに研究分担者として加わった松田淑子福井大学教授が、学習意欲向上に向け優れた取り組みを行っている高等学校に対する訪問調査を行い、関連する知見を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
学生アンケートが支障なく実施できており、必要なデータが整いつつある。クリッカーおよびポータルを用いた学習意欲に関する授業実践成果も、毎年、複数の学会にて報告を行うとともに、活字化も行っている。また、高校における学習動機づけに関する先進的取組の報告という、新たな観点からの考察につながる資料も得られていることから、最終年度における研究成果につなぐことが可能と思われる。
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今後の研究の推進方策 |
いよいよ、研究の最終年度平成24年度を迎える。学生アンケート結果の総合的分析を行い、研究の当初の目的どおり、新たな組織の新たなカリキュラムのもとでの教育を受けた第一期生などに対し、学習動機づけを意識した授業あるいは、隠れたカリキュラムを含む、学習環境がどのように機能しえたかを検証することになる。そこから新たな、問題点、課題が浮き彫りになることが予想される。より多様な視点からの授業実践研究につなげていきたい。
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