研究概要 |
本研究は大学改革・評価を効果的に支援する情報システムの構築と運用を大局的な目標としている。大学の諸活動に関する情報の収集およびデータベース構築に関しては,電子化されたデータの分析とXMLに基づいた大学の諸活動に関するデータベースの構築の検討を進めた。得られた情報の分析を行うため文書データ特有のデータ変動による分析結果への影響についてコレスポンデンス分析に対する数理的検討やシミュレーションおよびその影響の可視化方法について検討した。またデータベースからのWebサービスによる情報提供について検討を行った。さらに大学情報の新たなデータ形式についてXBRL(企業の財務情報などを効率的に作成・流通・利用できるよう国際的に標準化されたXMLベースのコンピュータ言語)がこれまで導入されていない分野である国立大学法人の財務諸表を対象として貸借対照表および損益計算書のタクソノミ(財務報告の勘定科目及び勘定科目の並び順などの電子的雛形)の設計開発を行った。大学の諸活動に関する情報システムの運用と人材育成については,前年までに調査を進めたアメリカの高等教育関連機関におけるIR(Institutional Research)部門の役割とその活動に関連する調査研究を進展させた。IR部門の人材育成について教科書的資料(米国IR協会の入門書)の翻訳を他大学の研究者らと共同で実施しIRのわが国への適用可能性とIR専門職の人材育成について検討を行った。
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