急性ストレスは鎮痛作用を引き起こすが、慢性ストレスは疼痛を増強する作用があると考えられている。これまで、寒冷環境、拘束ストレス、強制水泳などに繰り返し暴露することにより、動物に痛覚過敏が生じることが報告されてきた。しかし、慢性ストレスが痛覚過敏を起こすメカニズムは現在まで明らかにされていない。 今回の研究により、慢性ストレス後、セロトニン神経系を含む下行性疼痛調節系にどのような変化が生じ疼痛反応に影響を与えるのか、そのメカニズムを明らかにしたい。 (1)慢性ストレス後の痛覚過敏における下行性疼痛調節系からの入力の影響 (2)慢性ストレス後の下行性疼痛調節系における組織構築の変化 (3)慢性ストレス後の下行性疼痛調節系を構成する神経細胞の電気生理学的特性と形態の変化
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