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2010 年度 実績報告書

難治性疼痛を有する脊椎圧迫骨折に対する椎体形成術の除痛機序の実験的解明

研究課題

研究課題/領域番号 20602010
研究機関関西医科大学

研究代表者

谷川 昇  関西医科大学, 医学部, 准教授 (90227215)

研究分担者 狩谷 秀治  関西医科大学, 医学部, 講師 (40368220)
澤田 敏  関西医科大学, 医学部, 教授 (80121937)
キーワード疼痛学 / 圧迫骨折 / 椎体形成術
研究概要

H20年度およびH21年度に行った動物実験により得られた豚の摘出脊椎を対象として多方向のX線写真、および16列マルチディテクターCTを用いてボリュームデータを収集し、軸位断像を作成するとともに、CTから得られたボリュームデータをもとに3D画像を作成し、標本の放射線学的解析を行った。画像解析の対象は片側セメント注入群、両側セメント注入群、骨穿孔術群、ワイヤー固定術群の4群であった。片側および両側セメント注入群ではそれぞれセメント注入用骨生検針を注入した椎弓根から椎体まで骨セメントが分布していた。片側注入群では椎体の正中を越えて分布したものはなかった。骨穿孔術群では椎体から椎弓根にかけて13G骨生検針で作成した孔が明瞭に描出されており、椎体内の除圧は達成されたものと判断できる。ワイヤー固定分ではワイヤーは椎体内に存在する部分と一部腹側の椎体外に位置していた。すなわち、いずれも群も目的としていた治療が完遂できていた。さらに3D画像からいずれの群においても椎体のアラインメントは正常に保たれていた。これらの結果と豚の飼育状況から得られた結果から総合的に判定すると、骨穿孔術群は無治療群と同等の効果しかなく、圧迫骨折に対して初期除痛効果は金属コイルによる固定が優れるが、4日以降は骨セメント治療と同等になることが判明した。以上より難治性疼痛を有する脊椎圧迫骨折に対する椎体形成術の除痛機序の一つとして圧迫骨折を生じた椎体の除圧よりはむしろワイヤーあるいは骨セメントによる内固定が寄与していることが判明した。

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公開日: 2012-07-19  

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