研究課題/領域番号 |
20604004
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
水島 郁子 大阪大学, 法学研究科, 准教授 (90299123)
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研究分担者 |
山下 眞弘 大阪大学, 法学研究科, 教授 (20108781)
松繁 寿和 大阪大学, 国際公共政策研究科, 教授 (50219424)
井川 静恵 帝塚山大学, 経済学部, 准教授 (20461858)
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キーワード | 中小企業 / 労働法 / 会社法 / 労働経済学 / 韓国 / 企業秩序 |
研究概要 |
最終年度である平成22年度は、継続して文献調査を行うとともに、研究資料収集調査(ドイツ・フランス)により、日韓比較だけでは得られない課題についての検討を行い、成果を公表した。 本研究が対象とする中小企業秩序は、(1)中小企業組織における人間関係秩序と、(2)中小企業に関係する法秩序に大別される。 (1) 人間関係秩序については、中小企業においていかに人材を確保・育成するかが、1つのポイントとなる。大企業と比べた中小企業の人材育成の困難性はコストにあるとされるが、この点、韓国では大企業の教育力と資力を活用したコンソーシアム事業が制度化され、労働部(労働省)の事業として実施されている。韓国のコンソーシアム事業については、水島が論文で公表した。また、人材育成に関し、井川は日本の中規模の企業での調査を実施し、技能形成と職務経験の関連を計量的に明らかにした。これは学会で報告し、公表した。 次に、(2)中小企業に関係する法秩序を探るために、水島と山下はドイツおよびフランス(後者は山下のみ)で研究資料収集調査を実施した。具体的には、有限会社規制とそのあり方、営業・企業譲渡と労働契約の関係、労働者代表のあり方、法規制の中小企業への適用除外について、研究を行った。中小企業は、大企業と質的な相違が認められるにもかかわらず、法規制にあたっては中小企業に対する配慮が十分になされておらず、法秩序形成のさらなる検討が必要である。もっとも、中小企業は、大企業以上に多様化しており、普遍化・一般化し難いことが、法秩序形成においても支障になっているともいえる。
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