研究概要 |
1.特別展「菌類のふしぎ」におけるワークシートによる展示の効果測定 特別展「菌類のふしぎ」を題材に、理解を促進し、展示内容に対する理解を助けるためのコミュニケーションツール(ワークシート、ワークシートの手引き)を開発・試行した。また、ワークシートの利用者に対して理解の効果測定のためのアンケートを実施した。各設問に対する回答から菌類の自然界でのはたらきについて展覧会で伝えようとしたメッセージはおおむね正しく伝わったと判断でき、展示は科学リテラシーの涵養の点で効果があったと明らかになった。 2.外国の博物館における科学コミュニケーションの観点からの課題研究 イギリス、フランスの科学系博物館(The Science Museum,London等)展示における科学コミュニケーションの状況・学校機関との連携状況に関する現地調査及び担当者へのインタビューを実施し、実施上の課題について調査資料を収集した。 また、米国のアメリカ自然史博物館(American Museum of Natural History)において、来館者のニーズなどを踏まえた展示企画のプロセスや展示評価をはじめ、来館者の学習効果をより高めることを意図した展示開発手法について、現地調査及び担当者へのインタビューを実施し、先進的な取り組みを学ぶことができた。 3.国内の博物館における科学コミュニケーションの観点からの課題研究 九州国立博物館において科学コミュニケーションの観点から展示制作プロセスにおける課題や展示評価について調査した。特に随時展示替えを行う平常展示や体験スペースでの先進的な取り組みについて積極的に意見を交換した。
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