1.企画展における展示評価手法の検討 展示デザインの有効性や来場者の理解度を測定するための効率的かつ効果的な展示評価手法を確立するにあたり、企画展「深海探査と微化石の世界」および「ハゼの世界とその多様性」を対象に、来場者への出口アンケートやインタビュー、トラッキング、フォーカス・グループなど多様な調査方法を実践した。その結果、個々の手法の長所や短所など個別具体的な知見が得られた。 2.外国の博物館等における展示評価実施状況および展示を通じた科学コミュニケーションの実施状況調査 展示評価部門を有する米国の博物館等(Monterey Bay Aquarium、Denver Museum of Nature and Science、Science Museum of Minnesota)を訪問し、担当者へのインタビューを行った。その結果、展示評価を組織として継続的に実施するための運営体制やcontroversialなテーマの展示を行う際に考慮すべき点など、具体的で有益な情報を得ることができた。 3.常設展示における展示制作までのプロセス研究と展示評価 最新の常設展示「日本館」について、来館者の展示の理解度および動線に関する調査を行った結果、来館者の興味関心の傾向や展示の利用状況が明らかとなるなど、効果的な演示手法の開発に資する情報が得られた。
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