21年度も、生涯学習支援のための連携研究員の養成と、行政区画を超えた環境保全についての協働の構築のための研究を、博物館の実践活動を通じて実施した。 連携研究員の養成は、21年度においても、人と自然の博物館が主宰するボルネオジャングル体験スクールの事業に関連させて実施した。21年度は、体験スクールの卒業生で、社会教育施設に関与している若手を、ボルネオの生物について造詣の深い研究者とをボルネオジャングル体験スクールに同行してもらい、参加の生徒、児童の学習を実際に支援してもらう他、このような学習体験事業についての問題点を実際に体験学習してもらった。現地における学習の指導は、代表者の岩槻が健康上の理由で参加できなかったため、研究協力者の高橋が実行した。ボルネオでの現地の体験に加え、事前、事後の学習会、年度末のOB会などへの参加を可能にし、体験学習支援の能力を身につける機会をつくった。 協働の構築については、兵庫県に隣接する京都府中丹地域で、アライグマの駆除について成果を上げつつある川道美枝子氏の協力を得、府県境地帯の外来種のコントロールについて試行を行った。21年度においても兵庫県側の対応を充実させることができず、期待していた協働については成果は得られなかったが、22年度にもさらに調査研究を強化したい。
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