研究課題/領域番号 |
20605023
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研究機関 | 兵庫県立人と自然の博物館 |
研究代表者 |
八木 剛 兵庫県立人と自然の博物館, 自然・環境評価研究部, 主任研究員 (40311485)
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研究分担者 |
客野 尚志 兵庫県立人と自然の博物館, 自然・環境マネジメント研究部, 主任研究員 (80322725)
嶽山 洋志 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 講師 (40344387)
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キーワード | 演示 / パートナーシップ / 市民参加 / カタツムリ / イタリア |
研究概要 |
本研究は、博物館での教育の新しいあり方として、一般市民・来館者と会話を行ないながら、解説、講座、調査などを行うというコミュニケーションのスタイル「演示」を提唱し、内外の「演示」事例を収集するとともに、博物館を舞台とした「劇場型演示」、「野外調査型演示」の実践を行うことを目的としている。 2008年8月28日から9月2日にかけて、事例収集のためイタリアの自然系博物館を訪問し、博物館での教育プログラムの運営状況について、職員にインタビューを行った。複数の館の調査の結果、実物標本展示の圧倒的な質と量により、これらの館では、人が介在する「演示」プログラムの発達を必要としていないのではないかと思われた。また、教育プログラムをNPOが担うなど、博物館運営面でも参考になる情報が多く得られた。 「劇場型演示」の実践として、2008年秋に人と自然の博物館で行われた「ひとはくファーブル大作戦!」において、一般市民の作品を展示する「ひょうごのファーブル・未来のファーブル」の募集と展示を行った。実物資料やデジタル写真など328点が集まり、出展者および来館者を対象にアンケート調査を実施した。これらのデータは現在、解析中である。 「野外調査型演示」の実践としては、連携研究者の鈴木武により、兵庫県内に広く情報提供を呼びかけ、カタツムリの分布調査を実施し、800件のデータを取得した。たいへん関心が高いものの、ふれあった経験は少ないことが明らかになった。今後、演示プログラムを展開する上での、環境学習の素材の重要性としてきわめて優秀であることが判明した。
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