研究課題/領域番号 |
20612017
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
曽山 和彦 独立行政法人日本原子力研究開発機構, J-PARCセンター, 研究主幹 (90343912)
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研究分担者 |
丸山 龍治 独立行政法人日本原子力研究開発機構, J-PARCセンター, 研究員 (90379008)
山村 和也 大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60240074)
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キーワード | 中性子収束 / 中性子集光 / スーパーミラー / 臨界角 / 数値制御ローカルウェットエッチング / 微細加工 |
研究概要 |
中性子を二次元的に収束するには回転曲面形状のミラーデバイスが集光効率の点において理想的である。しかしながら回転曲面形状がゆえに、サブミクロンレベルの形状精度と0.3nm rms以下の表面粗さを併せ持ち、かつその表面に平面基板と同等の精度で多層膜スーパーミラーを形成することには大きなブレークスルーがある。本研究では、原子力機構の高性能多層膜成膜技術と大阪大学のナノメータレベルの形状創成技術とを融合し、高性能中性子集光ミラーデバイスの開発を目的としている。本年度の成果は以下のとおりである。 1.砲弾型基盤の形状加工 数値制御ローカルウェットエッチング装置を用いて砲弾型基盤の試作を実施したが、繰り返し加工精度が現状十分でないことが判明した。そのため、低圧研磨法であるソフトポリッシング法と精密NC加工法と組合わせることで形状精度と表面粗さを同時に満足する技術を開発した。 2.砲弾型基盤へのスーパーミラー成膜 イオンビームスパッタ法を用いて砲弾型基盤(合成石英)にスーパーミラーの成膜を実施し、大型円筒基板(40mmΦ×150mm)へのNiC/Tiスーパーミラー(m=2)の成膜に成功した。 3.薄型金属基盤を有した砲弾型ミラーの構築 砲弾型基盤に成膜されたm=2スーパーミラー上にメッキ法により薄いニッケル基盤約50μmを形成し、砲弾型基盤の合成石英部をエッチングで除去し、薄型金属基盤を有した砲弾型スーパーミラーの試作に成功した。
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