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2008 年度 実績報告書

放射光のコヒーレンスと偏光特性を活用した硬X線磁気ホログラフィー法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20612023
研究機関(財)高輝度光科学研究センター

研究代表者

鈴木 基寛  財団法人高輝度光科学研究センター, 利用研究促進部門MCDチーム, チームリーダー主幹研究員 (60443553)

キーワード放射線・X線、粒子線 / 磁気記録 / 磁性 / イメージング
研究概要

硬X線を用いたフーリエ変換ホログラフィー測定によってナノ磁性膜の磁区構造を10nm以下の空間分解能で観察する手法の開発を目的とし、平成20年度には装置の開発、および磁気ホログラフィーの前段階となる電荷散乱による硬X線フーリエ変換ホログラフィー測定を以下の順序で行った。
(1)X線の空間コヒーレンス長の評価:試料位置に置いたピンホールからの回折パターンの可視度から、放射光ビームラインの単色X線の空間コヒーレンス長を10μmと見積もった。この値はホログラフィー測定での観察可能な領域の大きさを与える。
(2)X線移相子による空間コヒーレンスの変化の検討:ダイヤモンド移相子結晶で生成した円偏光X線の干渉性が十分であることを確認した。この結果から、想定している実験配置で磁気ホログラフィー測定が可能だという原理的な裏付けを得た。
(3)最適な光学系の検討:試料の透過光成分や散乱によるバックグラウンドを低減するために、二連のピンホールと4象限スリットを用いた光学系を構築した。8桁のダイナミックレンジでホログラフィーパターンの測定が可能となった。
(4)電荷散乱ホログラフィー測定:以上のように実験上の問題を順番に解決した後に、Au膜上に作製した大きさ1μm×1μm、線幅200nmの文字パターン試料について、電荷散乱ホログラフィーパターンの取得と、フーリエ変換による実像回復に成功した。平成21年度には、磁性体試料に対して円偏光を用いた磁気ホログラフィー測定を行う計画である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 硬X線フーリエ変換ホログラフィー法の開発2009

    • 著者名/発表者名
      鈴木基寛
    • 学会等名
      日本物理学会第64回年次大会
    • 発表場所
      立教大学池袋キャンパス(東京都)
    • 年月日
      2009-03-28
  • [学会発表] 硬X線フーリエ変換ホログラフィー法の開発2009

    • 著者名/発表者名
      鈴木基寛
    • 学会等名
      第22回日本放射光学会年会・放射光科学合同シンポジウム
    • 発表場所
      東京大学本郷キャンパス(東京都)
    • 年月日
      2009-01-11

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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