研究課題/領域番号 |
20613005
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小橋 真 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90225483)
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研究分担者 |
金武 直幸 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00115552)
久米 裕二 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (30377890)
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キーワード | 複合材料 / 窒化アルミニウム / in situ反応 / 無加圧浸透法 / 反応浸透法 / 低温合成 |
研究概要 |
高融点・高熱伝導度を有する窒化アルミニウムの焼結には、助剤としてイットリウムやディスプロシウムの酸化物が使用されている。本研究課題では、これら希少元素を使用しない窒化アルミニウムのネットシェイプ製造プロセスを提案している。具体的には、BNとアルミニウム間の反応を利用して、大型化・精密形状付与も同時に達成するAlN合成プロセス開発を行った。そのための手法として、型材内部に窒素物粉末を充填し、そこへ溶融アルミニウムを無加圧を接触させると、溶融アルミニウムが毛細管力により粉末間隙に浸透し、in situ反応によりAlNを基材として、その中にTiB_2粒子が分散するセラミック複合材料を合成させる反応浸透法を用いた。H20年度は,溶融アルミニウムのCapillary Infiltrationが生じる粉末組成と加熱条件を絞り込んだ後に、セラミック合成反応が完全に生じる粉末組成・粉末空隙率・加熱条件を検討した。以下に内容を示す。 (1)無加圧浸透の可否の調査 溶融アルミニウムの温度が900℃以上であれば、BNを含む粉末相に自発的に浸透し、粉末組成の影響は、あまり受けないことを見いだした。 (2)セラミック化反応の最適プロセスパラメーターを設定 加熱保持温度、保持時間、粉末混合組成などのプロセスパラメーターを変化させて、セラミック化反応の進行状況を検討し、短時間でのAlN合成を可能にするには1400℃以上での金たつが必要であった。ただし、窒素供給源としてTiNを用いると、1200℃でもAlNの生成が活発に生じた (3)セラミック化反応後の試料の複合組織制御因子の解明 粉末相中のBNとTiの比率を変化させることにより、複合組織が大きく変化することを見いだした。 (3)セラミック化反応後の窒化アルミニウム複合材料の硬さ測定 複合組織と構成物質が特性に及ぼす影響を調査するため、ビッカース硬さを測定した。
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