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2009 年度 実績報告書

遠隔地の香りと映像のインタラクティブ体験システム

研究課題

研究課題/領域番号 20650015
研究機関東京工業大学

研究代表者

中本 高道  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (20198261)

キーワード匂いセンサ / 嗅覚ディスプレイ / ロバスト性 / 視嗅覚 / インタラクティブ / 匂い伝送 / 臨場感 / 温湿度センサ
研究概要

本研究では嗅覚情報に注目し、映像に合わせて匂いのセンシングを行う。そして、香りと映像をインターネットで遠隔地に伝えて、嗅覚ディスプレイで香りを、コンピュータ画面上で映像を同時にリアルタイムで再生させる。まず、本年度は使用する水晶振動子センサの感度向上を検討した。感度向上は匂い発生源とセンシングの位置がずれていても検出できるために必要である。Lipopolymerと金ナノ粒子を用いてさらに物理吸着層を設けることにより感度が向上した。次にワインのソムリエ訓練用の香りを多数測定してその中から応答速度等が優れた香りを6種類程度選択した。そして、ターンテーブル上に試料を置いてターンテーブルを遠隔制御で回転させて測定できるようにした。ターンテーブルを用いたのは限られたスペースの中で多数の匂いサンプルの選択を行えるようにするためである。匂いセンシングと同時に画像も取得し遠隔地で再現する。また、匂いサンプルはその香りを連想するような形状のオブジェクトにフレーバをつけることで行った。これは以前の展示会では試料瓶の中にフレーバを入れただけだったので映像と香りのマッチングが弱かったためである。それから、大気中で不規則に変化する匂いの識別を行う場合に識別率向上が課題である。変動するセンサ応答が匂いの濃度変動の影響なのか外乱の影響かを短いタイムスパンで判定する必要があり、この判定が確実でないと外乱のみの場合も識別を実行してしまうので、識別率が低下する。本研究では過渡応答検出信号を用いさらに匂いの有無を判定する閾値を自動設定する方法を導入した。その結果、匂いの有無を判定する信頼性が向上した。このアルゴリズムはまだ匂いの識別アルゴリズムと組み合わせて使用していないので、システム内に組み込んで動作を検証する。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (10件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 嗅覚ディスプレイの研究動向2010

    • 著者名/発表者名
      中本高道
    • 雑誌名

      クリーンテクノロジ 20

      ページ: 58-61

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Self-assembled Lipopolymers with Physisorbed Amphiphilic GC Materials for QCM Odor Sensors2009

    • 著者名/発表者名
      B.Wyszynski, P.Somboon, T.Nakamoto
    • 雑誌名

      電気学会論文誌 129

      ページ: 273-277

    • 査読あり
  • [学会発表] 匂いセンサと嗅覚ディスプレイを用いた遠隔香り映像再現システムの改良2010

    • 著者名/発表者名
      張, B.Wyszynski, 中本高道
    • 学会等名
      電気学会全国大会
    • 発表場所
      明治大学・駿河台キャンハス(東京都千代田区)
    • 年月日
      2010-03-18
  • [学会発表] 「においセンサの開発最前線」~生活を変える嗅覚ディスプレイの開発~2010

    • 著者名/発表者名
      中本高道
    • 学会等名
      カシオ計算機株式会社 先端技術セミナー(招待講演)
    • 発表場所
      カシオ計算機株式会社 羽村技術センター(東京都羽村市)
    • 年月日
      2010-03-09
  • [学会発表] 匂いのセンシングと再現2010

    • 著者名/発表者名
      中本高道
    • 学会等名
      表面科学会研究会(招待講演)
    • 発表場所
      名古屋工業大学1号館〓〓〓名古屋市〓〓〓
    • 年月日
      2010-01-30
  • [学会発表] Odor Sensing Technology2009

    • 著者名/発表者名
      Takamichi NAKAMOTO
    • 学会等名
      3er Taller del CAOyF, Benemerita(招待講演)
    • 発表場所
      Universidat Autonoma de Puebla, Puebla, Mexico
    • 年月日
      2009-12-02
  • [学会発表] 嗅覚インタフェースとその応用2009

    • 著者名/発表者名
      中本高道
    • 学会等名
      日本VR学会香りと生体情報研究会(招待講演)
    • 発表場所
      東京大学・山上会館(東京都文京区)
    • 年月日
      2009-11-20
  • [学会発表] 匂いセンシングと香り提示技術の動向2009

    • 著者名/発表者名
      中本高道
    • 学会等名
      京都工業会 センシング環境対応型新技術開発支援研究(招待講演)
    • 発表場所
      京都工業会館(京都市右京区)
    • 年月日
      2009-11-02
  • [学会発表] 多成分の嗅覚ディスプレイとその応用2009

    • 著者名/発表者名
      中本高道
    • 学会等名
      電気学会センサ・マイクロマシンと応用システムシンポジウム
    • 発表場所
      タワーホール船堀(東京都江戸川区)
    • 年月日
      2009-10-15
  • [学会発表] Recent trend of odor sensing and olfactory display2009

    • 著者名/発表者名
      T.Nakamoto
    • 学会等名
      Institut Teknologi Sepuluh Nopember Surabaya(招待講演)
    • 発表場所
      Electrical engineering department, Institut Teknologi Sepuluh Nopember Surabaya, Indonesia
    • 年月日
      2009-08-12
  • [学会発表] 遠隔地の香りと映像のインタラクティブ体験システム2009

    • 著者名/発表者名
      中本高道
    • 学会等名
      日立Itユーザ会(招待講演)
    • 発表場所
      株式会社日立製作所日立大森第二別館(東京都品川区)
    • 年月日
      2009-07-31
  • [学会発表] 嗅覚ディスプレイの研究動向2009

    • 著者名/発表者名
      中本高道
    • 学会等名
      におい・かおり環境学会
    • 発表場所
      東京工業大学・大岡山キャンバス(東京都目黒区)
    • 年月日
      2009-07-25
  • [図書] Odor reproduction with movie and its application to teleolfaction, E. Hines, M. Lesson, Eds., Intelligent Systems for Machine Olfaction : Tools and Methodologies2010

    • 著者名/発表者名
      T.Nakamoto, T.Yamanaka(分担)
    • 出版者
      IGI global(掲載決定)

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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