研究概要 |
本年度は以下の点について研究を進め、成果をまとめた。 (1)マクロな特徴の整理と取りまとめ:翻訳における下訳文と修正訳文のマクロな性格の違いについて、テキストの特徴として複数種類のデータをもとにまとめた。 (2)修正知識の適用条件の決定に及ぼす影響要因の明確化:翻訳の下訳文で修正が必要とされる可能性がある特徴が認知されたときの修正トリガーを分析した。 (3)プロッタイプシステムの構築と評価:予定を変更し、自動修正支援システムではなく、翻訳教育の場で人間のやりとりによる修正データを収集するためのプラットフォームのプロトタイプを構築した。インタフェースは完成し、ドキュメントマネジメントモジュールを開発中である。 (4)コーパスの整理:これまで下訳・修正訳に対して付与してきたタグの体系を整理し、コーパス構築の指針および実際に構築されたコーパスを整理し、公開に向けた準備を行った。現在、著作権とフォーマットの調整が進んでいる。 なお、2011年度8月20~21日に香港で開催される国際会議International Conference on Law, Language and Discourseにおける招待講演で本研究の成果を紹介する。
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