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2009 年度 実績報告書

個体内単一ニューロン選択的遺伝子改変による機能解析法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20650047
研究機関東京大学

研究代表者

喜多村 和郎  東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (60423159)

キーワード神経科学 / 生理学 / 2光子励起顕微鏡 / 生体イメージンゲ
研究概要

本研究では、これまでに独自に開発した単一ニューロン選択的遺伝子改変法を用いて、脳内における単一ニューロンの機能解析を行うことを目的とする。これにより、動物個体内で単一ニューロンの機能/形態解析を直接行うことを可能にする。また、従来の遺伝子改変技術では達成不可能であった、脳内におけるただ一つのニューロンの機能改変法が可能になると期待される。昨年度までに、緑色蛍光タンパク質(EGFP)を用いて、大脳ニューロンにおいて発現効率が最大(約70%)となるような条件を見いだし、遺伝子を導入したニューロンからホールセル記録やカルシウムイメージングを行うための慢性記録用チャンバーを開発した。これにより、脳内で最大20個程度の特定のニューロンに選択的に遺伝子を導入する方法を確立した。これらの方法を用い、光活性型チャネルChannelrhodopsin-2を大脳皮質錐体細胞に発現させ、青色レーザーで刺激を行うことで、マウス脳内において特定のニューロンだけを活性化することに成功した。また、特定のニューロン活動を経時的にin vivoで可視化するためのカルシウムセンサープローブを導入することに成功した。これらの技術を組み合わせることで、脳内の任意の少数ニューロンを同時に刺激してその活動をモニターすることが可能となった。従来までの電極を用いる方法と比較して、任意のニューロンを時空間パターンを制御して刺激することが可能で、同時に活動をモニターできるという点で優れた方法である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Spatial pattern coding of sensory information by climbing fiber-evoked calcium signals in networks of neighboring cerebellar Purkinje cells.2009

    • 著者名/発表者名
      S.R.Schultz, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Neuroscience 29

      ページ: 8005-8015

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Targeted in vivo single-cell electroporation.2009

    • 著者名/発表者名
      B.Judkewitz, et al.
    • 雑誌名

      Nature Protocols 4

      ページ: 862-869

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 2光子イメージングを用いた個体脳単一ニューロンからの選択的記録法2009

    • 著者名/発表者名
      喜多村和郎
    • 雑誌名

      脳21 12

      ページ: 70-76

  • [学会発表] 小脳シナプス回路のin vivo解析2010

    • 著者名/発表者名
      喜多村和郎
    • 学会等名
      第115回日本解剖学会総会・全国学術集会(シンポジウム)
    • 発表場所
      盛岡、岩手県民会館
    • 年月日
      2010-03-30
  • [学会発表] 発達期小脳における神経回路形成のin vivo解析2009

    • 著者名/発表者名
      喜多村和郎
    • 学会等名
      生理学研究所研究会「大脳皮質局所回路の機能原理」
    • 発表場所
      岡崎、生理学研究所
    • 年月日
      2009-11-19
  • [学会発表] Whole-cell recording and two-photon imaging in awake animals2009

    • 著者名/発表者名
      喜多村和郎
    • 学会等名
      第47回日本生物物理学会年会(シンポジウム)
    • 発表場所
      徳島、アスティ徳島
    • 年月日
      2009-11-01
  • [学会発表] Whole-cell patch-clamp recordings from cerebellar Purkinje cell in awake mouse2009

    • 著者名/発表者名
      喜多村和郎
    • 学会等名
      第32回日本神経科学大会(シンポジウム)
    • 発表場所
      名古屋、名古屋国際会議場
    • 年月日
      2009-09-17

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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