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2009 年度 実績報告書

薬剤投与による神経回路の可視化

研究課題

研究課題/領域番号 20650051
研究機関神戸大学

研究代表者

山口 瞬  神戸大学, 医学研究科, 准教授 (70304087)

キーワード可視化 / 神経回路
研究概要

脳は様々な機能を備えているが、それぞれの機能は特定の神経回路の働きによると考えられている。しかしながら、これまで特定の脳機能に関わる神経回路を同定することは困難であった。種々の脳機能では、特定の神経回路が働くと同時に、その神経回路を構成する神経細胞で即時型遺伝子(immediate-early gene)の誘導が見られる。このような遺伝子の発現変化を、薬剤投与を引き金として増幅し、明瞭に可視化する手法の開発を目指した。既にテトラサイクリン投与により遺伝子発現の変化を増幅する手法を開発しており、今年度は増幅した変化を蛍光蛋白質で可視化する方法の開発を行った。われわれは既にArc-dVenusマウス(即時型遺伝子の一つArc遺伝子のプロモーター制御下で分解促進型蛍光蛋白質dVenusが発現するトランスジェニックマウス)を作製している。新たに、Arc-dVenusマウスのコンストラクトにさらにArc遺伝子の非翻訳領域を付け加えた遺伝子を持つトランスジェニックマウスを作製した。このマウスを解析し、Arc-dVenusマウスと比較した結果、dVenusをコードするmRNAの半減期が著明に短縮していること、さらにdVenusが誘導されることによって生じる蛍光の増強も、より迅速かつよりシャープなピークを示すことが明らかになった。Arc遺伝子の非翻訳領域をレポーターに付加することで、よりリアルタイムに近い遺伝子発現の変化を観察できると考えられる。テトラサイクリン投与により遺伝子発現の変化を増幅する手法と組み合わせることで、活性化した神経回路を可視化し、リアルタイムに観察する優れた方法となるであろう。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Neural activity changes underlying the working memory deficit in alpha-CaMKII heterozygous knockout mice2009

    • 著者名/発表者名
      Matsuo, N., et al.
    • 雑誌名

      Front Behav Neurosci. 3(20)

      ページ: 1-10

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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